食べすぎても、食べなくても心配になる愛ネコのご飯。毎日のことで、ネコの健康にもつながるので気になりますよね。子ネコから高齢ネコまでライフステージ別のご飯の適量やご飯を食べない時の対策、食欲不振に潜んでいる病気など、ネコの餌にまつわる疑問を解消します!
●ネコの餌は何をどのくらい与えればいいのでしょうか?
〇適量であればなら1日に何回食べても大丈夫!肥満気味なら一定の量を2〜3回にわけて
ネコはもともと狩猟民族であり、少量の餌を好きなときに食べるのが本来のスタイルです。
そのため、毎日の食事量が適正であれば、何度でも食べることができるのです。
ただし、一度に大量の餌を食べて嘔吐したり、肥満傾向にあるペットの場合は、餌を小分けにして1日2〜3回、決まった時間に与えた方が良いでしょう。
また、自動で餌を与えることができる自動給餌器を使うと便利です。
〇大人のネコは体重1kgにつき1日55kcal摂取が目安になります。
フードの適量は、1歳未満の子ネコ、1歳以上の成ネコ、7~8歳以上の老ネコと、ネコのライフステージによって異なります。
子ネコは成長のために多くのカロリーを必要とします。
成ネコは一般的に1日に体重1KGあたり55キロカロリーが必要ですが、老ネコは基礎代謝が低く、運動量も少ないため、1日に体重1KGあたり45~50キロカロリーが必要です。
ただし、必要なカロリーはネコの種類や大きさ、成長速度などによって異なるので、あくまでも目安としてください。
市販のキャットフードを使用する場合は、パッケージに記載されている量を参考にして、与える量を決めましょう。
その上で、太りすぎていないか、逆に成長が阻害されていないかなど、飼い主が様子を見ながら食事の量を調整することが大切です。
〇ネコちゃんの月齢・ライフ ステージ別のご飯のあげ方
◆子ネコ/授乳期間:生後3~4週間程度
子ネコは生まれてから約1ヶ月間、母乳を飲みます。
市販のミルクで子ネコに与える場合は、子ネコ用のミルクを選びましょう。
冷たいと子ネコが飲んでも吐いてしまうことがありますので、人肌程度の温度に温めてから与えましょう。
◆子ネコ/離乳期生後3週間~2ヶ月
子ネコは生後3~4週間頃から歯が生え始め、固形物を消化できるようになります。
しかし、胃腸の機能はまだ未発達なので、一度にたくさんの量を食べることはできません。
子ネコには1日4~6回、子ネコ用のフードやミルクを与えてください。
ドライの子ネコ用フードをお湯でふやかしたものを使うこともできます。
また、水を飲むことに慣れさせるために、水の入った容器を用意しておくとよいでしょう。
◆成長期:生後2ヶ月から1歳まで
離乳食から子ネコ用のフードに徐々に切り替えていきます。
市販のフードには2種類あります。
“一般栄養食 “と “一般食 “です。
一般栄養食とは、ネコに必要な栄養素をバランスよく含んだ主食で、健康維持のために水と一緒に与えることができます。
一般食は、一般栄養食にプラスするおかずのようなものです。
一番成長する時期なので、成長期用の一般栄養食は、タンパク質、脂質、ビタミンなど、成長に必要な栄養素がバランスよく含まれているものを選びましょう。
ネコの体調を見ながら、食事の回数を1日2〜3回に減らしてください。
また、成ネコになってからも、生後6〜8週間までに食べたことのない味や食感のフードを食べようとしない癖のあるネコもいます。
これを避けるためにも、離乳期には様々なフードを与えるのが良いとされています。
◆成ネコ期:1歳~8歳頃
ほとんどのネコは1年程度で成長が止まるので、1歳前後で成ネコ用のフードに切り替えることをおすすめします。
一度に数回、決まった量のフードを与えれば、ネコの食べる量をコントロールすることができます。
愛ネコがどれだけ食べているかがわかり、体調の変化にも気づきやすくなります。
◆中高年:8~10歳前後以降の方
運動量や基礎代謝の低下に伴い、必要なエネルギー量も減少します。
健康を維持できるように食事をコントロールすることが大切です。
老化のスピードはネコによって大きく異なるので、1日2~4回、決まった量のフードを与えて、量を把握できるようにしましょう。
ネコが偏食になったり、歯が悪くて硬いものが食べられない場合は、消化しやすく食べやすいフードを用意しましょう。