ネコは食事にムラがある習性があり、突然食べなくなることも珍しくありません。
ネコが食べない理由は、フードの種類、ストレス、病気など様々です。
ここでは、ネコが食べない理由として代表的なものと、その対処法をご紹介します。
●1●そのごはんが嫌だもん!
動物には、新しいものを好む「ネオフィリア」という習性があります。
ネコが新しい食べ物に興味を持つようになると、今まで食べていたフードを急に食べなくなることがあります。
そんなときは、いつものフードにネコ用のふりかけをトッピングして、変化をつけてみましょう。
また、食べ物に対して警戒心が強くなると食べなくなることもあります。
ストレスの多い環境では、初めて出された食べ物は食べないという「ネオフォビア」という習慣がつきやすいです。
また、食後に嘔吐するなどの嫌な経験をすると、その食べ物を食べなくなってしまいます。
餌を変えるときは、今までの餌と混ぜるようにして、少しずつ慣れさせていくようにしましょう。
また、成長期を過ぎると食べる量が減ってしまうケースもあります。
食べる量を減らしたり、ライフステージに合わせたフードに変更したりしてください。
●2●ストレスを強く感じているのかも!
引っ越しや模様替え、騒音、新しいペットを飼うなどの環境の変化が、ネコが食べなくなる原因になることがあります。
特に、引っ越しによるストレスは大きいと考えられます。
食器やトイレ、キャットタワーなど、ネコのにおいがついているものは、これまでと同じものを使うと、ネコが安心して過ごせるでしょう。
多頭飼いの場合、ネコの数が多すぎたり、部屋が狭すぎたり、騒音が大きすぎたりすると、食欲不振に陥りやすくなります。
●3●病気が隠れている可能性も!!!
長時間食べない場合は、病気の可能性があります。
1歳以上の成ネコで24時間以上食べない場合は、早めに獣医師の診察を受けてください。
あなたのネコが24時間以上食べない場合は、できるだけ早く獣医師の診察を受けてください。
ネコ風邪、ウイルス感染症、口内炎、消化器系・呼吸器系の病気、腎臓病、心臓病、膵臓炎など様々な病気が考えられます。
発熱、咳、くしゃみ、下痢、嘔吐など、食欲不振以外の症状がある場合は、獣医師の診察を受けてください。
死に至ることもある!?ネコに与えてはいけない食べ物は?
人間に馴染みのある食品の中には、ネコが食べると命に関わる有害な成分が含まれているものがあります。
ここでは、ネコに与えてはいけない食品の例をご紹介します。
ネコが食べると危険な食べ物と、その健康への影響について。
■ネギ、ラディッシュ、ニンニク
タマネギ、ネギ、アサツキ、ニラなどのネギ類や、唐辛子、ニンニクなどは、ネコに食べさせてはいけません。
これらの食品には、ネコの赤血球を破壊する「アリルプロピルジスルフィド」という成分が含まれています。
ネコがこれらを食べた場合、重度の貧血、血尿、血便、呼吸困難、下痢、嘔吐などの症状が出る危険性があります。
また、加熱しても成分が分解されないため、これらの成分を含むスープや煮汁、オニオンパウダーなどの加工食品を与えることも危険です。
■チョコレート
原料のココアには「テオブロミン」という成分が含まれており、ネコが中毒を起こす可能性があります。
下痢、嘔吐、痙攣、興奮、不整脈などの症状が出て、最悪の場合は死に至ることもあります。
チョコレートを使った食べ物をネコに与えてはいけないだけでなく、包装紙はすぐに片付けましょう。
■レーズン、ブドウ
原因ははっきりしていませんが、ネコが食べると下痢や嘔吐を起こすと考えられています。
レーズンが入ったパンやお菓子も避けたほうがいいでしょう。
■植物(花・観葉植物)について
植物や花の中には、ネコにとって強い毒性を持つものがあります。
例えばユリ科は、花や葉だけでなく、花粉や花瓶の水からも嘔吐や下痢、急性腎障害(急性腎不全)を引き起こします。
アロエ、ツタ、ポインセチアなどの観葉植物も、ネコが葉を食べると嘔吐や口の周りの炎症、下痢などを起こすことがありますので、注意が必要です。
■アルコール飲料(アルコール)について
ネコの肝臓はアルコールを分解するほど強くありません。
そのため、嘔吐、下痢、震え、呼吸困難などの急性アルコール中毒を起こすことがあります。
少量でもネコにとっては致死量ですので、飲ませないようにしましょう。
■コーヒー、紅茶(カフェイン)
コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには覚醒作用があります。
頻脈、過度の興奮、急速な呼吸、痙攣、下痢、嘔吐などを引き起こし、過剰に摂取すると命に関わることもあります。
■牛乳の場合
牛乳に含まれる乳糖を分解するラクターゼという酵素が十分に分泌されず、消化不良や下痢を起こすネコがいます。
ネコにはネコちゃん用のミルクを与えるようにしましょう。
まとめ
あなたがこれらのものをネコに与えるつもりがなくても、あなたの残り物をネコが食べてしまうかもしれません。
食べ物を放置しない、トイレはネコが開けられないようにしておくなどの配慮が必要です。
観葉植物はネコが食べても問題ないか確認し、ネコが入れる部屋には置かないようにしましょう。
また、エビやイカなど、長期間食べ続けるとネコの健康を害する食品もありますので、注意してください。